あおりんごの凡ぶろぐ

美大を卒業した後、色々な経験を経て、現在は個人事業主&作家活動中

推しの子

衝撃的な作品を観ました。
まだ続いているアニメなんだけど「推しの子」です。
随分前から漫画の表紙は目にしていて、可愛いなーとは思ってたけど、頑張るアイドルたちの話かなと勝手に想像して読む気になれずにいた。

アニメ化してから試しにちょっと1話だけ観てみようと思ったら
「え、え?ちょ、え?えええ?なんで?え?」
疑問符が止まらなくなったけど、気付いたらまだ1話だったことに驚愕。
内容詰め込み過ぎじゃろ。
展開早い早い。

3周目にしてやっと状況を飲み込めてきた衝撃作。

で、更にYouTubeでOP観てきたんですよ、さっき。
そしたらもう話の内容に寄り添った音楽や歌詞で、プロ味を感じずにいられませんでした。
漫画やアニメの登場人物は実際この世に存在していないのに、登場人物の人間性の表裏というか深いところにある感情表現が流石でした。

特にアイドルを着ぐるみで表現しているところが絶妙。
私も気ぐるみバイトをしたことがあるのですが、着ぐるみに包まれていると匿名性もあるけど外側は元々可愛く出来ているので会話がなくとも動きの可愛さだけで人気者になれます。
そして自分が人気者になれたような錯覚に陥ると根拠のない自信が芽生えます。
自分に自信のない方にはとても良い体験になるかもしれません。
中にはファンがあるものの、めちゃくちゃ暑いのでそこは要注意です。

そして、ふと気付きます。
人気になるっていうのは実際こういう状態のことであり、本物の自分が人気なわけではないけれど、自分に足りなかったのはこの根拠のない自信と、褒め言葉は言って言われてなんぼなのだと。
なので自分にも他人にもたくさん褒めるようになりました。
褒め言葉も、最初は聞き慣れないと照れたり皮肉に感じることがあるかもしれませんが、蓄積されていくと自己肯定感というものに進化します。
それが言霊ってことでもあるのかな。

「推しの子」はある種、人間の寂しさ、辛さ、欲望などの負の感情のループを表現しているところもありますが、そういう歪さがヒトの美しさでもあるのかな。と感じます。

youtu.be



このアニメはそれぞれの分野の違うプロフェッショナルたちが全力で協力し計画的に仕上げて来ていると実感せざるを得ない。
全てが調和していて何にも分離しているところがないのに個性がとても生きてる不思議。
今週はまた芸能界の闇や、女優に憑依したような表現がなされていて面白かった。
来週が楽しみ!!!!!!!!

お題「気になる番組」